【実録☆開業日記】ブログ復活【番外編】

 

美術大学で最初に教わるのは、デッサン用鉛筆の握り方でも彫刻刀の扱い方でもなく、著作権法だという話、なんだかとても示唆に富んでいると思いませんか。

 

 

さて、今回は久しぶりに「実録☆開業日記」です。

 

ワタクシの開業時の苦労や裏ワザ的なコツ、店舗運営における経験や税金対策などをポストし、後進の方々に少しでも有益な情報をシェアしたいと思いはじめたこの企画ですが、今回はその「番外編」です。

 

実は「本編」は現在リライト中なので、いずれまとめて再アップしようと思っております。

 

「番外編」とさせて頂いたのは、じつは先日、何名かのお客様にご迷惑をかけてしまったのです。

 

その際に店舗運営における学びがあったので、今回はそれをシェアしたいと思います。

 

 

 

ビチとの遭遇

 ビチとの遭遇

新型コロナウイルスの影響で閑散とした木曜の夜でした。

 

「いらっしゃいませ」

 

来店した3名様を席へ案内するや否や、ワタクシは気付きました。

 

3名のうちの一人が、かつて飲み会の会費をバックレた疑惑で当店を出禁になった「貧乏な与沢翼」ことF氏だったのです。

 

 

おやおやおや?(´・ω・`)

 

 

残りの二人はFよりやや年嵩の男性と女性のお客様でした。

 

出禁を承知で入ってきたのでしょう。

 

 

面倒くさいけど、まあ、一旦、話しよう(´・ω・`)

 

 

「あのさ、注文する前に謝ることがあるよね?」

 

 

「なにが?」

 

仲間連れだからか、相変わらずイキってます。

 

 

「会費バックレたよね?」

 

すると同伴の男性のお客様が若干食い気味に会話を遮ってきます。

  

「証拠はあるんですかぁ?!」

 

おやおやおや(´・ω・`)

 

 

戦意むき出しなその剣幕に、隣のテーブルで晩ごはんを召し上がっていたお客様も思わず彼らを一瞥しました。

 

 

「お求めの証拠って、具体的になんですか? 伝票とか?」

 

 

「伝票が証拠になるんですかぁ?!」

 

 

疑問系 on the 疑問系です。

 

難癖をつける時の論法にありがちですね。

 

 

ああ、そうか。(´・ω・`)

 

 

察しの悪いワタクシでもさすがに気付きました。

 

 

三人がかりで難癖つける為に来店したんだね。ふぅん。(´・ω・`)

 

 

 

しかし、言葉尻を取り合っても意味なんてありません。

 

 

実はワタクシ、この時点でこの会話に意味がないことを理解していました。

 

 

そうです。

 

 

無銭飲食は現行犯以外では逮捕できないのです。

 

 

たとえばこうです。

 

常連を集めた定額制の貸切飲み会の翌日に売上金をチェックし来店者数との齟齬が見つかった場合、クレジットカードの控えや何人かに支払い忘れがないかと問い合わせ、なんとか支払わずに帰った二人を特定できたとしても、それは総て

 

 

なのです。

 

 

これは皆様が開業したアカツキには心得ておいてほしい点です。

 

 

無銭飲食は、摘発が極めて困難なのです。

 

 

店外へと逃げた犯人を走って捕まえてその場で支払の意思が無いという言質をとって110番通報でもしない限り、逃げたもの勝ちになってしまいます。

 

 

ましてや従業員とちょっと親しくなった飲食店の代金なんて、踏み倒すのは朝飯前です。

 

いえ、朝飯前に食った夕食前に食った昼食くらいのものです。

 

 

ほんと、サービスを提供する側というのは弱い立場にあるのです(´・ω・`)

 

 

「次の来店時に確認して支払ってもらおう。知り合いだし」

 

そんな風に考えていると、それからパタッと来店しなくなります。

 

数ヶ月経ってようやく気付きます。

 

「ああ、最初から犯意があったんだな。だからあの日以来いっこうに来店しなくなったんだな」

 

当然、この時点で現行犯ではありませんから摘発はできません。

 

腹水は盆にかえりませんし、無銭飲食の代金は取り返せません。

 

そうなのです。

 

 

そもそも、「証拠」なんてあってもなくても店サイドは泣き寝入りなのです。

 

 

 

「証拠も無いのに出禁にしてブログに書くなんて名誉毀損だろぉぉ!!」

 

毀損された名誉って具体的になんだろう?(´・ω・`)

 

「会社名まで書いて、営業妨害だろぉ!!」

 

え、えーぎょーぼーがい?(´・ω・`)

 

威力業務妨害もしくは偽計業務妨害のコトを言いたいのかな?(´・ω・`)

 

 

ちなみに店が特定の人間を出入り禁止にすること自体は違法ではありません。

 

ブログへの記載ももちろん仮名や当て字を使ってますし、写真は本人の許可を取って掲載しました。

 

今回の場合でいうならば、「不動産の営業をしている男性を出禁に処した」というエピソードが、どういうわけか「中野坂上の全く別の不動産業者を出禁にした」とミスリードされて広まってしまった為、訂正の目的でF氏が勤務する銀座の某大手オフィス仲介会社の名を当て字にして表記し「したがって、決して中野坂上の○○社を出禁にしたわけではありません」とエクスキューズしたまでです。

 

 

しかし、彼らにとっては恐らくその点が不愉快だったのでしょう。

 

 

でもさ、こうやって営業時間中の当店へ三人がかりで押しかけて難癖つけるのは”営業妨害”じゃないのかな(´・ω・`)

 

 

店内に張りつめた凄まじい空気の中、隣のお客様の迷惑そうな眼差しにも彼らは我関せずといった恰好でした。

 

あまりの申し訳なさに、周囲のお客様の顔もワタクシよう見られへん(´・ω・`)

 

オーダーを取りに伺うたびに「とんでもない空気になってしまってホントすいません。あ、熱燗ひとつですね。かしこまりました。色々すいません」と謝りながら注文を受ける”逆・がんこ親父スタイル”になってしまいます。

 

 

調理をしながらドリンクのオーダーに対応しつつ、難癖にもしっかり対応しようと試みるのですが、何しろワンオペです。

 

 

とにかく「営業妨害だ」と「証拠を見せろ」を連呼する彼らに辟易していると、さらに一人お客様が来店し、すかさずドリンクのオーダーが発生します。

 

 

とんでもない空気の中に来店されたお客さんの心中、察するに余りあります。

 

「すいません。生ですか? あ、ホッピーですね。変な空気ですいません」

 

逆がんこ親父もなんだか忙しいです。

 

 

新規客へドリンクを提供し、フードのオーダーを少し待っていただくようにお願いしていると、次第に彼の論調が「証拠がないなら謝罪しろ」「ブログを消せ」と変化しはじめました。

 

 

てゆーか、、、

 

そもそも、さっきから喋っているこの人、誰なんだろう?(´・ω・`)

 

やたら「営業妨害」と言ってくるってことは、もしかしてこの男性はF氏の上司の人なのかな?(´・ω・`)

 

茶髪の営業職なんて珍しいけれど、F氏の営業成績への支障を案じているという論調から、案外その通りなのかもしれません。

 

 

さらに上司と思しき男性の論旨が右往左往し、「謝罪文を書け」「謝罪文をF氏に検閲させてからブログへ掲載しろ」と、なんだか最終目的地が定まっていないようです。

 

 

もしかして、三人がかりで難癖をつけるというより、三人がかりで脅しに来たのかな(´・ω・`)

 

もちろん、実際に暴力を振るわれたわけではないので「脅迫」には該当しません。

 

さすが上司と思しき人、ぬかりがありません。

 

暴力を匂わせずに「謝罪しろ(゚Д゚)ゴルァ!!」を立ち回っています。

 

キングギドラなの?(´・ω・`)

 

首が3つあったら強そうに見える的な?

 

 

「あの、出ていってください」

 

「はぁ?!!」

 

「いずれにしてもFは出禁なので」

 

「無銭飲食の証拠みせてみろよ!おい!」

 

「逆にうかがいたいんだけど、F、確実に支払ったという証拠はあるの?」

 

するとF氏は小さな声で応えました。

 

「酔ってたから覚えてない」

 

 

 

うーん(´・ω・`)

 

 

 

であれば実際ワタクシも自身の書いたブログの内容を覚えていないので謝罪することはできません。

 

 

 

「謝罪はしないので、お引取りください」

 

「謝罪しろ」

 

 

 

(((うわぁ、、、めんどくさそう、、、、)))

 

周囲のお客様が同情と哀れみの眼差しでワタクシを見ています。

申し訳ない&情けない(´・ω・`)

 

 

そもそも、謝罪といっても、どの点に対して謝罪すべきなのかも判然としません。

 

要するに、頭を下げだワタクシを見て溜飲を下げたいだけなんだろうな(´・ω・`)

 

 

タレントがテレビで犬を「犬」と言っただけで「ワンちゃんと呼べ」とクレームが入るような時代です。

 

こんなことを言ってはいけませんが、自発的にやりたい人以外は決してサービス業や飲食業に従事するな。もちろんタレントなんてもってのほか。

 

未来ある若者の皆さんへ、老婆心ながら忠告しておきます。

 

 

 

「あのさぁ」

 

しばらく続いた押し問答をさえぎったのは、隣のテーブルでレモンサワーをお召し上がりのお客様でした。

 

「あのさぁ、そういうの、外でやってくれません?」

 

 

すると、そこから上司氏の標的がレモンサワーのお客様へと移りました。

 

二人の会話が2,3往復している間に、「逆☆がんこ親父」は急いでカウンターに氷を出したり、卵を茹でるお湯をセッティングしたりとバタバタです。

 

が上司氏は、すぐにまた「謝罪文を書け」「検閲させろ」を標的を切り替えてきました。

 

 

あーーー、もう!! デラ面倒くせぇ!!(´・ω・`)

 

思わず住んだこともない名古屋の方言が出そうになります。

 

 

「もういいから帰って」

 

「は?」

 

「帰れって言ってんだろ。それこそ”えーぎょーぼーがい”じゃねーかよ」

 

すると上司氏は、

 

「おやおや、ずいぶんと喧嘩腰ですねぇ」

 

とフリーザみのある口調で煽ろうとしてきます。

 

ちょっとわろてまうけど、こいつ、ごっつめんどいやん(´・ω・`)

 

今度は住んだこともない関西弁まで飛び出しそうになります。

 

「もう結構です。ブログも消すから。帰って。覚えてないんでしょ。お互い様だから。迷惑だから。とにかく帰って」

 

 

ほどなくして彼らが退店するやいなや、ワタクシは真っ先に周囲のお客様へ謝罪しました。

 

ワタクシにしては珍しく90度、いや、75度くらい腰を折っての謝罪です。

 

中野区で一番からだが硬いので75度でも限界なのです(´・ω・`)

 

幸いなことに、周囲のお客様は笑って許してくれました。

 

ご覧になっているかわかりませんが、あの晩いらっしゃったお客様へこの場を借りて改めて謝罪させてください。

 

 

 

お騒がせしてしまい、大変申し訳ありませんでした。

 

  

 

ちなみに、他のお客様がおっしゃっていたのですが、帰りがけに

 

「SNSでこの店の悪口を書いてやろうぜ! うぇい!」

 

みたいなことを言い残して帰ったそうです。

 

 

それこそ、まさしく偽計業務妨害なんじゃないのかな(´・ω・`)

 

 

 

ヘイポーレベルの謝罪文

 ヘイポーレベルの謝罪文

 

 

「さっきの話なんですけど」

 

例のやりとりを聞いていた別のお客さんでした。

 

「さっきの話なんですけど、いや、別に聞き耳を立てているつもりはなかったんですが、興味深い話だったんで気になってググってみたんです」

 

いや、あんな剣幕でまくしたててればそのつもりがなくても聞こえてきます。

 

「たぶんブログの文章に変換ミスとかがあったんじゃないですか?」

 

変換ミス?

 

「会社名、当て字になってない箇所がありましたよ」

 

 

うっそ? マジ?

 

 

「あと、○○罪って書いてありました」

 

 

おっと、これはいけません。

捕まることなくきっちり逃げ切った無銭飲食は、当然ですが起訴されたわけでも判決が下ったわけでもありません。

 

したがって、正確には詐欺””ではありません。

 

 

 

ばば~~~ん。わたなべ、アウト~。\(^o^)/

 

 

 

そうか、瑕疵があったんだね(´・ω・`)

 

そうです。

 

推敲が甘かったとは言え、図らずもブログでうっかり詐欺””と断じてしまっていたようです。

 

 

「でも、まあ、相手も酔っ払って覚えてないって供述してるし、お互い様じゃないですか?」

 

うーん、まあそうかもね(´・ω・`)

 

 

という訳で改めてここで訂正いたします。

 

 

無銭飲食疑惑で出禁に処したF氏は、

 

 (`・ω・´)キッパリ

 

 

判決が下っていないので、ブログに表記された○○”罪”は事実誤認に当たる可能性があります。

 

 

従いまして、彼らの要望通り該当記事を削除し、

 

せっっかくだからログインしたついでに他の過去記事を再アップしました。いぇい☆

 

 

実は、以前ブログ記事を全削除した際に、「残念です」という声が少なくなかったのも事実です。

 

なんなら、

「せっかくお願いして俺のこと書いてもらったのに、なんで消しちゃったの?」

と悲しまれたりもしました。

 

 

なんか、ごめんて(´・ω・`)

 

 

 

世の中にはいろんな人がいます。

 

 

こんなオヤジギャグ言いたかないけれど、

 

 

それこそ、

 

 

みんな自意識過剰ですね♡

 

 

 

(再アップを待ち望んでいらっしゃったお客様、その節はお騒がせしました。)

 

 

 

開業後のトラブル

 開業後のトラブル

 

店をはじめると様々なトラブルが雨後の筍のようにニョッキニョキと頻出します。

 

今回は個人店なら「あるある話」で済むようなものですが、「中野坂上で一番おだやか」と評された当店でさえワンオペ中にキングギドラが襲来するのですから、きっと他のお店はもっとシビアだと思います。

 

 

ちなみに、以前働いていた店では、サラリーマンに梅酒3杯をめぐって胸ぐらを掴まれたりしました。

 

 

「梅酒は1杯しか飲んでねぇ!」も「ブログを検閲させろ!」も、なんだかバカバカしくて思わず笑ってしまいそうになります。

 

 

それでも、笑ってはいけません。

 

 

そう。

 

 

飲食業とは、「絶対に笑ってはいけないクレーマー」に強制参加させられているのです。

 

という訳で、この金言を今回の「実録☆開業日記」における教訓とさせて頂きます。

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