途上国の子どもたちに給食を支援する。



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あ、ども。

こんにちは。

 

 

テーブルクロスというアプリをご存知でしょうか。

 

 

要するに外食予約アプリなのですが、

 

このアプリを経由して予約すると、途上国の子どもたちに給食を寄付できる。

 

という仕組みのものだそうです。

 

 

「社会貢献」という単語はとっても口唇が気持ちいいので、当店もこのアプリに掲載してもらいました。

 

日本では給食費未納が後を絶たないと数年前に話題でしたが、そんな事はほっといて、とりあえず途上国に寄付している気分を味わって下さい(*´∀`*)

 

 

 

 

 


 

給食といえば、いまでもありありと思い出します。

 

 

小学生の頃でした。

 

 

ぼくの通っていた小学校では、給食係の児童が配膳台で店員のように構え、他の児童は客のように一列に並んで順番に自分の給食を盛ってもらうというスタイルでした。(この説明でわかりますか?)

 

しかしこの方法には一点だけ問題があります。

 

そう。

 

店員役に徹している給食係の児童は自分で自分の給食を用意できないのです。

 

そこでぼくのクラスでは、給食係と仲の良い児童が最初に列に並び給食係の児童の給食を配膳し、もう一度並び直して各自の給食を盛ってもらうというルールが運用されていました。

同じように、担任の教師の給食は日直の児童が配膳するのがルールでした。

 

 

 

ある秋晴れの日でした。

 

 

給食の配膳が済み、チャイムが鳴り、教師が教室へ入ってきました。

 

 

さて、食べよう。

 

学級委員が「いただきます」を唱和しようと立ち上がると、48歳男性教師が突然きびすを返し、後ろ手でドアを閉めて教室から出ていってしまいました。

 

教師が力いっぱい閉めたドアの大きな音で、とたんに教室が静まりかえります。

束の間、和風庭園の池の水面のように、そこだけ世界から切り離されたように時間が流れ、誰かがおもむろに呟きました。

 

「せんせい、怒ってた。。。。?」

 

 

ぼくらがいつも騒がしいからかな。

 

四時間目の図画工作で忘れ物をした児童が多かったからかな。

 

休み時間に「膝に乗りなちゃい」と言われた女子児童が、それを断ったからかな。

 

運動会で負けちゃったからかな。

 

算数のテストの結果が悪かったからじゃない。

 

 

みんなの中にざまざまな憶測が去来し、誰もが突然のコトに狼狽していると、ある児童がクリティカルな一言で正鵠を射たのでした。

 

 

 

「せんせいの給食、準備してないからじゃない?」

 

 

 

 

そうです。

 

その日の日直が、うっかり担任教師の給食を配膳し忘れてしまったのです。

 

 

 

 

 

ウソでしょ?!

 

そんな事で48歳の男がドアを力強く閉じるほど怒っちゃう?

 

 

 

 

大人になった今なら、その振る舞いが愚昧でみっともない行為だと感じます。

しかし当時のぼくらはそうではありませんでした。

 

 

当時、「教室」という空間に「情報」を持ち込めるのは「教師」だけでした。

インターネットもなく、3局しかないローカルテレビだけが外の世界との接触だった90年台の地方の小学生にとって、教室という閉鎖空間では担任教師は絶対的な存在でした。

 

大人げない理由でキレてしまった教師さえ、教室内では絶対的な「正しさ」なのです。

 

 

気に入った女子を膝に乗るように指示したり、気に入らない男子を往復ビンタし、そのまま教卓の前から教室の後ろの壁まで後ずさる児童を打ち続けたり、ダジャレでアトピー性皮膚炎の児童をからかったり、授業そっちのけで自分の娘の愚痴を滔々と語ったり。。。。。

 

今だったらソッコーで懲戒処分になりそうな事案は枚挙に暇がありません。

 

そう。

これは日本がまだおおらかだった時代のお話です。

 

 

 

絶対的な存在が激怒して出ていってしまった教室は大パニック。

 

教師の給食を忘れた日直をなじるもの。先生ぬきで、とりあえず給食を食べようと言い出すもの。責任の所在を追求するもの。泣き出す学級委員。それを庇う女子児童。と反論する男子児童。

統治者を失った独裁国家の国民のように、どこか自罰的で取り返しのつかない雰囲気に満ちた教室。

 

 

その程度のことであんなにキレるかね、フツー。

 

心のすみっこに感じる違和感も、ここでは決して口には出してはいけない。

そう自制していたのはきっとぼくだけではないと思います。

 

そうです。

子供は奔放にみえてその実、空気に支配されています。

とくに子供だけの社会である「学校」では空気は時に法律以上の意味を持ちます。

 

 

担任教師が嫌いだったぼくは、サクッと食べてさっさと片付けちゃおうぜ派としてその混沌を眺めていました。

 

 

 

 

 

 

午後の授業の時間になっても教師は戻って来ませんでした。

 

教師からの授業のボイコットです。

 

 

ぼくらは自発的に緊急会議を開き、

「学級委員が代表して職員室へ行き、謝罪する」案が議決されました。

 

 

 

 

 

 

「じゃ、いってくる」

 

謝罪担当の学級委員の二人が教室のみんなに微笑みます。

 

「がんばってね」「がんばって!」

 

映画アルマゲドンでスペースシャトルへ乗り込むブルース・ウイリスを見送るように、口々に激励する児童。

 

「うん。みんなもおとなしく待っててね」

 

「そだね、騒がしくしてたらまたせんせい怒っちゃうからね」

 

「ああ。それでは、また会おう」

 

エアロスミスの例のBGMが聞こえてきそうな、感動的ななシーンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇敢な二人の戦士が、一匹の怒れる野獣を連れて帰ってきたのは十分後でした。

 

 

 

重苦しい空気の中、教卓に立った教師がおもむろに「何故自分が激怒したのか」について説明をはじめました。

 

このような事態に至った経緯としては、まず自分がとても空腹だったこと。

給食を楽しみにしながら教室へ来たこと。その時点では良い気分だったこと。

教室のドアを開けると、自分の給食が用意されていなかったこと。

怒りが抑えきれなくなり職員室へ帰ったこと。

驚かせてしまって悪かったと思っていること。

しかし給食を用意しなかった児童サイドにも非があること。

これからはこのような事態にならぬよう、お互いに気をつけると約束したいこと。

午後の授業の時間はとうに始まっていること。

学習指導要領的な問題があるので、この時間は授業をやったことにしてほしいこと。

 

 

やや独りよがりではあるものの、説明責任を果たした晴れやかな表情から

 

「せんせいはもう怒ってない」

 

と理解した我々人民の歓喜と安堵で飛び交う喝采。

 

しかも、ラッキー! 今日はもう授業ナシだ!

 

思わぬ角度からの褒美に、人民のボルテージは最高潮。

 

「せんせい、給食の用意を忘れてしまって、ごめんなさい」

 

突然立ち上がり改めて謝罪する日直。

 

「オレも大人気なかった。悪かった」

 

大人として対応する教師。

 

融和ムードに包まれる教室。

 

涙ぐむ学級委員。

 

「ところでせんせい、お腹すいてないですか?」

 

さすがの気遣いを見せる委員長に、教師はにっこりと微笑み、答えました。

 

 

 

 

 

「ううん。職員室にいる時に食べたから大丈夫だよ」

 

 

 

 

 

え〜〜〜〜〜?!!!!

 

 

食べたんかいっ!!!!!

 

 

委員長が半べそでパニックになってたあの時、あんた職員室でちゃっかりメシ食ってたのかよ!!!!

 

 

あんなにドアの音たてて怒りをあらわにしてたにも関わらず、抜け目なく食欲満たしてんじゃねーよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途上国にもおいしい給食が届くと良いですね♡