現金に体を張れ【実録☆開業日記8】




【過去記事】

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政策金融公庫の面談に必要なのは海老蔵クラスの演技力【実録☆開業日記4】

合法的借り方のすすめ【実録☆開業日記5】

無職モラトリアム【実録☆開業日記6】

自己演出炸裂ボーイ【実録☆開業日記7】


何をやってもモノやサービスが売れる時代はとうに過ぎ去り頑張っても売れないし売れても儲からない時代が久しく続いています。

 

もはや死語となったデフレの名のもとにモノやサービスの価値は底なしに下降し続けています。

 

価格を下げなければモノは売れないけれど価格を下げれば質も利益も連動して下がります。

 

資本的体力のある大手が「我慢くらべ」をして自滅してゆく姿を横目に、当店は長く細く生き延びてやろうと思ってます。

 

しかし、「何の変哲もない個人」が運営する「何の変哲も無い店」にファンがつくほど消費者は甘くありません。

 

 

そこでぼくはこう考えました。

「実力」が足りないのなら「魅力」をつけるしかない。

 

「魅力」が「実力」を凌駕してしまえば、きっと店のファンは増えていくんじゃないだろうか。

 

モノサービスではなくコンテンツに付加価値をつけて生き残る方法を選ぼう。

ぼくのような「なんにもないヤツ」が「なにかあるヤツ」と肩を並べるには、ただ一つの手段があります。

ストーリーを魅せる。

この店のリアルなストーリーを共有する。それが店のファンを作る最も簡単な手段だと考えます。

 

金もコネも学歴も技術も知恵も腕もないぼくの店にも、ストーリーだけはあります。

 

それがこの誰が読んでるのかわからない「開業日記」を続ける理由の一つなのです。

 

エアプ乙。とか言われないためにも、自身のマジな体験とそこから得た考察を開業日記としてしたためたいと思っております。

 

しかしながら、リアルを追求するとなかなか書きづらい事実を書かなくてはいけなくなります。

 

今回からは、忍びない思いをしのんで、開業準備時のトラブルなども書いていこうと思います。

 

思い出したくもないトラブルもありましたし、きっとそんなもの読みたくない方も少なくないと思います。

 

しかしそんな経験も経て、難産の末に開店した店のストーリーを共有したいと思っております。


年が明けて「満額融資決定」の連絡を受けたぼくは、喜び勇んで前述のUに連絡しました。

不動産契約の進捗を確認するためです。

 

しかしU氏いわく、

「物件を管理している吉住ホームの仕事が遅すぎて一切のレスポンスが無い」

との返答。

「『大家さんがつかまらない』と言ってずっと保留状態にされていて困ってます。まあ詭弁でしょうが」

 

自身が客付けした物件なのでU氏として首尾よく契約をさせたいという思いもあり、焦れているようでした。

 

「しかし吉住ホームさんも何故こんなに保留のまま放置するのか、その理由がわからないんですよねぇ・・・」

 

ぼくは既に手付金を支払っているので、契約の優先権はぼくにあります。

Y氏が困惑するのももっともなお話です。

 

 

 

しかしこの㈱吉住ホームの嫌がらせのような亀対応には実は理由があったのです。

 

 

 

 

 

 

さかのぼること一ヶ月、2016年末のことでした。

 

吉住ホームからぼくの携帯に直接連絡がありました。

 

「U氏には『契約を辞退した』と嘘をついて下さい」

 

 

 

 

え?????

 

 

 

 

 

「その上で、当社と直接契約しませんか?」

 

 

 

 

 

 

そうです。

仲介手数料GETを目論んだ吉住ホームが、客付け業者であるU氏をはじいて直接契約するというスキームを提案してきたのです。

 

 

 

物件管理をしている吉住ホーム

客付けをした不動産業者U氏

借り主のぼく

 

 

 

という構図からU氏を追い出してしまおうという粗末で不誠実なやり口です。

 

 

 

ぼくはバカを装って(いや実際にバカなのですが)

 

 

「無知で恐縮なのですが、それは倫理的に問題がありませんか?」

 

 

と問うた電話口で吉住ホームの担当者は束の間の無言のあと、いかにもおどけた感じで

 

 

 

「そうですよね~」

 

 

 

 

と「倫理的に問題があると認識した上での振る舞いなのか否か」に関しては回答せずに濁していました。

 

 

 

ぼくは引き続きバカを装ったまま(いや実際にry)

 

 

 

 

「なんだかUさんが可愛そうなので~」

 

 

 

 

と柔らかに柔らかに、洗いざらしのバスタオルのように柔らかに、吉住ホームの提案を拒絶したのでした。

 

 

 

 

年が明けてしばらく経っても吉住ホームからU氏へ進捗の報告がなく

 

「大家さんがつかまらない」とウソで誤魔化して

 

とペンディングにされ続けているのにはそういった背景があるのは間違いありませんでした。

 

 

そもそも一ヶ月以上「大家さんがつかまらない」ってなんだよ。

大家さん、逃亡中なの??

 

 

 

吉住ホームからの悪巧みの提案の件を知らないU氏には不可解な亀対応も、ぼくには

 

「仲介手数料の入らない案件なので後回しでいいや」

 

という吉住ホームの黒い腹が透けて見えます。

 

 

不動産という大きな金額が動き消費者の生活そのものに密接に関わってくる世界にも関わらず、ずいぶんと不誠実な人間が跋扈しているんだな。

 

目先の営業成績の為に恥を捨ててしまう人間もいるんだな。

 

玉石混淆の有象無象がうごめく世界だな。

 

あーあ、なんだか嫌な気持ちだなぁ。

 

 

 

ぼくはこの時点ですっかり心が折れていました。

 

こんな気持ちを繰り返さなきゃいけないのか。。。

 

なんだか心がギチギチするなぁ。。。。

 

 

 

 

こういう気持ちもしれっと平気な顔でくぐり抜けられるタフなメンタルがないと開業準備期間だけでマイスリーを毎晩飲む羽目になります。

 

 

 

開業そのものよりも、自分がそこそこ大きなお金を支払う顧客側になった時に関わってくる周囲の人が不誠実だとメンタルの消耗が激しいです。

 

 

個人店の開業をお考えの方はなにとぞその点をあらかじめご留意下さい。

 

いやマジで。

 

 

 

 

しかし、

 

 

実は、

 

 

こんなのは序の口だったのです。

 

 

 

 

次回は物件契約後の改装工事編です。

 

 

もっとすごい我利我利の亡者が登場します。

 

 

あんまり書きたくないけど、これが当店が誕生するまでのガチの物語なのです。

 

 

つづく